皆さま,こんばんは.
今日のタイトルは
自分らしさを取り戻すです.
これは結局のところ
リハビリテーションを意味します.
リハビリテーションって
大概の場合,
マッサージとか
良くて筋トレとか
思われがちですが,
実際は「全人間的復権」
と日本語にすると
モノスゴク硬い感じになります.
そのため,
リハビリテーションとは?
と問われた時には
自分らしさを取り戻す
と伝えるようにしています.
殆ど問われることは
ありはしないのですけれど・・・
今日は
リハビリテーションのこと
云々というか
リハビリテーションって
誰のためのものかを
考えさせられた出来事があったので
書き留めておこうと思います.
兼業先のデイサービスで
関わりのある方が
介入した当初から
何だかやる気というか
本当に自分らしさを
取り戻したいのか?
と思ってしまうような
感じで機能訓練を
している方がおられました.
そこで先日,
本人に尋ねてみたのです.
「良くなりたくないのですか?」
ぶっきらぼうに
聞いたので
本人も驚いていた様子でした.
そうすると
泣きながら
「どうでもいい,
家族に言われているから
やっている」
「どうせやっても
ちっとも良くならないし,
どうせなら死にたい」
こんな感じの反応
が返ってきました.
あまり予測はしていなかった
「死にたい」というワード.
こちらとしては,
機能訓練をやっていながら
ちっとも良くなってないと
本人が感じていることに
ガッカリした気持ちになり
さらに死にたい・・・
ちょっとパンチが効きすぎて
その先は何も出来ず
話を延々としていました.
話したところで
本人の気持ちが変わる訳ではなく
急に良くなる訳でもありません.
リハビリテーションを進める中で
一番大事なことは
一番初めの面接にあると
私は考えています.
患者さん・利用者さん(クライエント)が
どうなりたいのか?
どうしたいのか?
どんな自分になりたいのか?
ここを十分に聞いた上で
クライエントと
セラピストの
協働が始まると思います.
残念なことにというか
言い訳がましくなりますが
デイサービスでの機能訓練では
面接の時間を十分に
取る時間はありません.
ケアマネさんからの依頼で
こうして欲しいと言ったことを
介護職から申し送られ
一番初めにデイサービスでお会いした際に
10分程度でクライエントの希望を伺い
アプローチが始まります.
今日書いているクライエントの方も
そのような感じで始まっています.
協働していくには
うっすい信頼関係というか
充分にお互いを理解しないまま
スタートを切ります.
どのクライエントでも同様です.
徐々に徐々に
月日を掛け
信頼関係を構築していき
協働していく感じになっています.
ではなぜ
今回のクライエントの方とは
このような感じに
なってしまたのでしょうか?
まず,本当に僅かではありますが
徐々に身体機能は回復していたと
私は評価していました.
ただ,可視化できるような
評価はしていなかったため
ここは反省すべき点だと思います.
画像なり評価法なりを
きちんと可視化できるようにしていれば
これだけ改善していることが
お互いに理解できたと思われます.
次にクライエントとの
協働していく中での
目標設定の擦り合わせを
充分にしていなかったこと.
そして,
その目標設定に
家族を巻き込んでいなかったこと
が挙げられます.
時間が無いということを
言い訳にしてはいけないのですが,
クライエントとは
デイサービス利用時に
どうにか話をする機会はあります.
しかし,
そのご家族とは
殆ど機会がない
といっていいです.
サービス担当者会議がありますが
その殆どは介護職が
デイサービスの代表として出席するため
リハ職が出席するということは
なかなか難しいのが現状です.
無いなら作るしかないのですが
私,兼業ですし非常勤ですし
時間が本当にないのです.
これは本当に申し訳ないことです.
代わりが腐るほどいれば
代わりにぶん投げるのですが
代わりがほぼいない・・・
どうすることも
できないのが現実です.
現状を嘆きたい訳
ではありません.
無いなら無いなりに
できることをするしか他ありません.
このクライエントの方とも
これから時間を掛けて
のらりくらり
というと語弊がありますが
ラポールを構築し
協働していくしかありません.
死にたいという言葉も
真意かどうかは分かりません.
死にたいというのが
真意であれば
何をどうこうしても
死を選択することでしょう.
しかし,
今はまだ死に至っていません.
生きているのなら
どうこうしても
生きていくしかありません.
自分らしさを取り戻せるかどうか
全く分かりませんが
家族がよくなって欲しいと
思っているなら
そうなるように
するしかありません.
本当に自分らしさを
取り戻すことが
嫌ということであれば
好きなように
生きていけばいいだけです.
リハビリテーションなんか
する必要はないのです.
馬鹿の一つ覚えに
リハビリ,リハビリと
言っている方々が
多くおられますが
その真意をよく理解し
リハビリテーションは何ぞや?
ということを
よく考えて
リハビリと申してください.
リハビリテーションは
魔法でもありませんし
私たちリハ専門職は
魔法使いではありません.
リハビリテーションは
クライエントご本人が
自分らしさを取り戻すために
行動することです.
リハ専門職だけが
頑張ればいいものではなく
主役はクライエントです.
リハ専門職は黒子にすぎません.
自分(クライエント)のために
リハビリテーションしてください.
そろそろ
身体的にも
精神的にも
臨床をやっていくことに
限界を感じ始めている今日この頃.
いつまで
臨床ができるか分かりませんが
やっているうちは
責任を持ってやらせていただきます.
ただ,むやみやたらに
リハビリ・機能訓練を
押し付けてくるようなことは
しないでいただきたい.
本当に必要な人に
必要な時間を費やしたい.
そう思ってはみるものの
組織の理論で
そうも言えない
ただの一作業療法士.
今更ながら
違う職に鞍替えしようかなぁ〜
と言って
今は作業療法士なんだか
カフェのオーナーなんだか
DIY職人なんだか
何が何だか分かりません(笑)
本日もくだらない小噺に
お付き合いくださり
ありがとうございましたm(_ _)m
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